処分・行政をめぐること
懲戒処分を争える期間は、原則3か月です。国家公務員は処分説明書を受け取った日の翌日から、地方公務員は処分があったことを知った日の翌日から数えます。いずれも処分から1年を過ぎると争えません。
懲戒処分の話や職場のハラスメントは、身分と生活に直結するのに、庁内では相談しにくい類型です。処分を争うかどうかだけでなく、争った場合・争わなかった場合それぞれのその後まで含めて考えます。報道が絡む場面での対応や、私生活上の事件が処分につながりそうな場面のご相談も承ります。行政を相手にした税務訴訟・許認可の事件も扱います。
私自身、総務官僚として11年間を過ごしました。内閣人事局と総務省行政管理局では、国家公務員の人事と行政管理の実務を担当しました。国の公務員制度が実際にどう動いているかを、制度を扱う側から見てきたということです。また、東日本大震災後の気仙沼市では震災復興・企画部の参事、高知県ではデジタル政策課長として、市と県の管理職も務めました。処分をする側の組織が、どういう手順で、何を気にしながら判断していくのか。それを国・県・市の三つの層で見てきたことが、この分野での土台です。
実際のところ、処分が出る前に外部の弁護士へ相談できる場面は限られています。処分の内容を知るのは処分説明書を受け取ったときであり、それまでは何がどう問題にされているのかが分からないことも珍しくありません。ですから、処分を受けてからのご相談で構いません。ただし、そこから先は期間が区切られています。
国家公務員の場合は人事院に、地方公務員の場合は人事委員会または公平委員会に、審査請求を申し立てます。期間はいずれも3か月ですが、いつから数えるのかが国と地方で違います。
しかも、この審査請求を経なければ、処分の取消しを裁判所で争うことができません(国家公務員法92条の2、地方公務員法51条の2)。取消訴訟そのものにも、処分または裁決を知った日から6か月という期間の制限があります(行政事件訴訟法14条1項)。処分を受けたら、まずご連絡ください。
方針を決めるにあたっては、法的に争えるかどうかだけでなく、その後もその職場で働き続けるのかを併せて考えます。処分の重さ、懲戒の種類、公表の有無、退職金や再就職への影響、そして職場での立場——争うことの意味は、これらによって変わります。争わないという選択が合理的な場合には、その旨を率直にお伝えします。
ここに当てはまらないご相談も、まずお話を伺います。所属事務所の他の弁護士や、より適した窓口のほうがよい場合には、そうお伝えします。